チーズは四千年の優良栄養食
牛やヤギなどのミルクに酵素を加えて固め、乳酸菌、アオカビ、酵母などを使って発酵させた食品がチーズです。
ひと口にチーズと言っても、熟成する期間が一日かからないものから数年かかるものまで様々です。
菌や酵母が生きたまま熟成させていくフレッシュチーズ、フレッシュチーズを加熱殺菌して固めたプロセスチーズの2種類に大きく分けられます。
四千年以上も前のアラビアで、遊牧民によって偶然に作られたものですが、カルシウム、ミネラル、ビタミン、タンパク質、脂肪など、生命維持に不可欠な栄養素はほとんど含む、優れた食品です。
各栄養素とも、発酵というプロセスにより、体内に吸収されやすい状態になるので、体内でも効率的にエネルギーになります。
チーズは太るというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、チーズの脂肪分、中鎖脂肪酸は、微細な脂肪球なので消化吸収されてエネルギー源となり、他の脂肪を燃焼してくれるというダイエット効果もあります。
他にも、ラクトフェリンというミネラルに、抗ガン作用があるなど、いいことばかりの食品ですが、脳の働きにも大きく関係しています。
チーズのビタミンB12で脳の機能修復
ビタミンB12は、「造血ビタミン」と呼ばれることもあるほど、悪性貧血を防ぐビタミンとして知られていますが、そればかりではなく、脳の働きと大きく関係することがわかってきました。
脳や神経が働くときには、情報伝達物質がやりとりされています。
シナプスと呼ばれる神経細胞間の伝達部がしっかり機能していると、脳や神経もしっかり機能します。
そのシナプスは、年齢につれて次第に壊れていくのですが、ビタミンB12は、たんぱく質を修復する働きを持っていて、壊れたシナプスを修復してくれるのです。
「ビタミン」という言葉からは、野菜を連想するかもしれませんが、ビタミンB12は、野菜ではなく、チーズなど、動物性の食品に多く含まれる栄養素です。
またビタミンB12は水溶性ビタミンなので、体内に蓄積することができません。毎日の食事の中から取りたい栄養素の一つなので、チーズはそれらを取るのに最適な食品です。
チーズは最適の常備食
チーズは、チーズフォンデュやチーズケーキなど、調理に使われることもありますが、基本的にはそのまま食べることができ、長期保存にも向いているので、常に備えておきたい安心パワーフードです。