お茶の渋み成分カテキンは優れた抗酸化物質
私たちの体重の50〜70%は水分で、1日に2.5リットルの水分が出入りしています。
飲み物からは1〜1.2リットル程度の摂取が必要です。
水分を取ることは、新陳代謝を促し、脳にも良い影響があるので、食事と食事の間には、積極的に良質な水分補給を心掛けたいものです。
脳は体の他の部分に比べ、9倍も酸素を消費するため、活性酸素による消費を受けやすく、脳細胞の流動性の悪化により、機能低下が起きてしまう可能性があるので、食事以外の時間にも、抗酸化物質の摂取をお勧めします。
緑茶に含まれる渋み成分カテキンは、大変強力な抗酸化物質で、ビタミンEの約50倍の効果があるといわれています。
水分として緑茶を飲むことで、記憶や思考を司る人間らしい脳(大脳皮質)、海馬、小脳などにある過酸化脂質を減少させることができます。
ノンカロリーですし、私たち日本人にとっては、味もなじみ深く、習慣的に摂取しやすい栄養素です。
お茶特有の穏やかな脳活性効果
お茶1杯には、25mg程度のカフェインが含まれ、比較的強い興奮作用が見込まれますが、飲んでもさほど強い覚醒を感じることはありません。
お茶に含まれる特有成分テアニンには、脳をリラックスさせる作用があると言われていて、カフェインの興奮作用を穏やかにとどめる働きをします。
また、テアニンには脳の神経細胞を保護する働きもあります。
お茶のルーツは中国ですが、古くから禅寺などで修行中の眠気を払う飲み物として使われていました。
日本にお茶の文化が広がったのは、日本臨済宗の開祖、明菴栄西が中国から苗木を持ち帰ってからと、伝えられています。
最初は、戦場で苦いほど濃いお茶を眠気覚ましにするなど、薬として飲まれることが多かったようです。
その後、栽培が盛んになり、茶道とともに茶道具や作法なども広まってゆき、招く側と客側の精神的交流にも使われるようになりました。